2019年1月10日放送の『カンブリア宮殿』に「錦見鋳造」の錦見泰郎氏が出演されます。
昨今、「錦見鋳造」の鉄鋳物で作られた「フライパン」が主婦を熱狂させており、「魔法のフライパン」とも呼ばれているそうです。
それは他のフライパンに比べ、熱伝導率が驚くほど高く、短時間で食材の表面を焼けることから食材のうまみを逃がさないことが人気の理由だそうです。
そんな「魔法のフライパン」を作った錦見鋳造の社長、錦見泰郎氏のプロフィールと経歴、それから「魔法のフライパン」を作るに至った経緯やその性能について調べてみました。
目次/Contents
錦見泰郎のプロフィール

出典:https://www.nisikimi.co.jp/company/
名前:錦見泰郎(にしきみ・やすお)
生年月日:1960年?月?日(推定58歳)
出身地:愛知県名古屋市
血液型:AB型
学歴:高校卒業後「錦見鋳造」入社
職業:錦見鋳造株式会社代表取締役(2代目)
家族:妻・博子(錦見鋳造取締役)
好きな言葉:「すぐやる、必ずやある、できるまでやる」「人事を尽くして天命を待つ」
嫌いな言葉:「気合」「根性」
錦見泰郎氏は父親が創業した「錦見鋳造」を継ぐために高校卒業後そこに入社し、現在は2代目社長として頑張っていらっしゃいます。
そんな「錦見鋳造」について、まずご覧ください。
「錦見鋳造」について
「錦見鋳造」の正式名称は「錦見鋳造株式会社」で創業は1960年になります。
現社長の錦見泰郎氏が生まれた年に、先代の社長(父親)がご自身を含め職人計5人で自動車などの鋳造部品を作ってきました。
■会社名 錦見鋳造株式会社
■設立 1989年9月1日(創業1960年)
■資本金 1,000万円
■代表者 代表取締役 錦見泰郎
■事業所及び工場 〒498-0811
三重県桑名郡木曽岬町大字栄262番地
0120-893-114(フリーダイヤル)
TEL 0567-68-2812 FAX 0567-68-2813
■工場面積 1,650平方米
■主な取引先 (株)東急ハンズ、(株)三越伊勢丹、(株)アンレット
■主要製造品項目 フライパン、北京鍋、真空ポンプ部品
■取引銀行 商工中金、中京銀行
「錦見鋳造」がある三重県ですが、鋳物の名産地だそうですね。
それにしても会社設立と共に錦見泰郎氏が生まれた訳で、錦見氏のご両親は仕事も育児もでかなり大変な思いをされたのではないでしょうか。
1960年代と言えば、日本も高度成長期で、中小企業や技能を持つ職人さん達は目の回るような忙しさだったと推測します。
日本の鋳物産業は、自動車や機械業界などに多くの部材を高品質・低コストで安定供給に努め、これらの産業の国際競争力の維持に大きく貢献してきた事実があります。
その分、会社も高度成長期には順調に成長していったのではないでしょうか。
ですが錦見氏が1981年に「錦見鋳造」に入社し、8年が経ち社長を引き継ぐと間もなく、バブルが崩壊します。
取引先から値下げ要求があり、「受け入れられないと、どうするですか?」と問うと取引先には「君の代わりはいくらでもいる」という回答がきました。
錦見氏はその時のことを下記のように回想しています。
「そのときのことは今でも忘れられません。しかし、当然値下げ要求を受け入れることはできません。」
これは苦渋の選択ですし、取引先もバブル崩壊のせいで大変な状況だったのでしょうが、下請け会社となるとより厳しい状況ですよね。
そして従業員のことを考えると、錦見氏にとって大変辛い時期だったのが簡単に察することができますね。
「錦見鋳造」と「魔法のフライパン」
「魔法のフライパン」を作るに至った経緯
社長就任してまもなくバブル崩壊でこの状況は結構辛いものがありますよね。
錦見氏は下請け企業の厳しさを実感すると共に、鋳物産業の衰退を肌で感じ、値下げ要求を受け入れないことを決断されます。
真剣に悩んだ結果、「自社商品を持つことが必要」という答えを出されます。
新商品開発こそが、バブル崩壊による新しい時代を生き抜く方法ではないのか・・・。
ベストではないかもしれないが、よりベターな選択だ。
と、考えられます。
体力勝負や価格競争ではなく、独自の技術を磨くこと、独自の技術で新商品を開発することでこの苦難を抜けようと考えられた訳です。
確かに今まで培ってきた職人さん達の技術は誇りを持つに値するものですし、職人同士お互い価格競争をしてもどんどん価格が低くなってお互い疲弊するだけなので、賢明な判断ですよね。
ただ同時に、その新商品がヒットするかはある意味大きな賭けではあったと思いますが・・・。
それでは、なぜ「フライパン」を作ろうと思ったのでしょうか。
それは、ただ単に錦見氏が「食いしん坊」だったからのようです。
食べるのが大好きで、それに結びつくものと考えられたのでしょうね。
そしてまた同時に、フライパンは各家庭に必ずある調理器具です。
ヒットすれば、販売数・売上も大きく伸びる可能性を感じられたのではないでしょうか。
鋳物とは、溶かした金属を型に流し込み、凝固させ型から取り出して作った金属製品のことを指します。
複雑な形状のものを一体で形作ることが出来るのが特徴で、これまで50年以上に渡り培ってきた精密鋳造技術を活かすことで、世界初の薄い鉄鋳物のフライパンが出来るのではないかと感じ、早速フライパン作りに着手されたそうです。
すごい行動力ですし、前向きですよね。
錦見氏の好きな言葉通りです。
試行錯誤を繰り返し、10年もの歳月をかけて2001年に「魔法のフライパン」が完成します。
今はスキレットもすっかり定着していますが、鋳物の優れたメリットを前面に出したフライパンを作るには「重さ」という大きな壁が立ちはだかったそうです。
鋳物だと南部鉄器の鉄瓶とかスキレット、ダッチオーブンとか、全て結構重いですよね。
フライパンを作ろうと思うと重さが5キロになってしまい、これだと主婦は片手では持てないため沢山の失敗を繰り返したそうです。
ですが最終的に厚さ1.5mm、重さ980グラムで薄いのに「熱伝導率が高い」という誰も作ったことのない理想のフライパンが完成したのです。

出典:カラフル
まさに努力と技術の賜物ですよね。
「魔法のフライパン」を売るという課題
社内には職人さんしか居なかったため、営業は錦見社長自らが行われたそうです。
と考え宮中晩餐会で料理を担当するシェフにフライパンを持込使って欲しいと売り込みをかけたそうです。
いきなり日本最高峰とも言えそうなところで勝負するってすごいですよね。
それほどご自身で開発されたフライパンに自信があったのでしょうね。
そして一人のシェフが興味を持ってくれ、実際に使用し「魔法のフライパン」を高く評価してくれたのだそうです。
錦見氏はこの時を振り返り、努力が報われ本当に嬉しかったのと同時に自信が確信に変わったと語っていらっしゃいます。
その後、「シェフからも認められた高品質のフライパン」と東急ハンズに売り込み、テスト販売をしたらあっという間に完売し追加注文まで入ったそうです。
これがきっかけでテレビや雑誌などで「魔法のフライパン」が取り上げられ、一時は注文から納品まで1年待ちの時期もあったそうです。
それでも現在も2か月程の待ち時間があるようなので、凄いですよね。
「魔法のフライパン」の凄さ
それでは具体的に「魔法のフライパン」はどのように凄いのでしょうか。
もともと鋳物は調理に長けていると言われており、鋳物の製造過程で入る炭素が優れものだそうです。
炭素には、
・遠赤外線効果を発し、素材の中までしっかり火を通す。
・まんべんなく広がった炭素によって鉄表面にできる細かい凹凸に油が入り込み、素材を焦げ付きにくくさせる。
・熱伝導の効率が良いため、素早く全体に熱がまわり、素材のうまみを閉じ込める。
その他にも、普通のフライパンでは取って部分が壊れやすいところ、鋳物フライパン(魔法のフライパン)の場合、取ってまで一つなぎに作られているため、壊れる心配もないという鋳物ならではのフォルム(型)のメリットもあります。
まさに錦見氏が描いていた理想のフライパンですね。
そして下記動画が普通のフライパンと「魔法のフライパン」を使ってチャーハンを作って比較したものになります。
そしてこちらの動画はチキンステーキを調理して比較した画像になります。
一目瞭然ですよね。
魔法のフライパンの販売はこちらからご確認いただけます。
Amazonや楽天でも販売されているようですが、値段が少し異なるようなので、「錦見鋳造」の公式サイトからオーダーした方が良いかもですね。
![]() | 価格:39,999円 |
錦見泰郎の年収はどのくらい?
この「魔法のフライパン」を大ヒットさせた、錦見社長の年収が気になりますよね。
年収について調べてみましたが、具体的な年収額については公表されていないので、あくまで推定するしか出来ません。
資本金が2000万円未満の中小企業の場合、介護経営というサイトによると、役員の平均年収は543万円のようです。
ここのデータの特長としては、国内全法人の役員450万人のデータからなので母数が多く納税時のデータのため正確であるということです。
ただ、約7割と言われる赤字企業の役員も含まれていることから平均値が低すぎたり経営者の年収とは言い難い所もあります。
錦見社長の年収が543万円とすると、大ヒット商品「魔法のフライパン」を生み出した会社の社長の年収にしては低すぎるので絶対にそれ以上は貰っていると思います。
1000万円~1500万円くらいが妥当なところなのではないかと推測します。
まとめ
いかがでしたか?
「魔法のフライパン」を生み出した錦見泰郎氏について調べてみました。
「錦見鋳造」の二代目社長として就任して直後、バブルが崩壊し窮地に追い込まれるも今までの経験や技術を生かして新しい商品を開発しそれを大ヒットさせた張本人です。
見事下請け企業から脱却し、素晴らしい成功を収められましたよね。
今回2019年1月10日の『カンブリア宮殿』で錦見氏が取り上げられますが、何を語られるのか楽しみです。
また、今回の出演で再度「魔法のフライパン」の注文が集中するのではないでしょうか。
そして「魔法のフライパン」だけではなく、今後も既存の技術を使い多くの人から喜ばれる商品を開発していかれるのではないかと、目が離せませんね。
最後までお読み頂き、ありがとうございました♫
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