毎年夏から秋にかけて発生する台風ですが、通常ニュースでは台風○号と、番号で呼ばれています。
ですが番号の他に名前がつけられていたのはご存知でしたか?
アメリカでは主に女性の名前を使用してハリケーンの命名がされているのは知っていましたが、日本でも番号の他に台風に名前を付けられるのは、先日発生した台風13号に香港語で少女を意味する「シャンシャン(サンサン)」と名付けられていたことから知りました。
台風は誰がどやって名付けているのか、調べてみました。
台風のアジア名導入
従来台風の名前はアメリカの米軍合同台風警報センターが主に女性の名前を使用し命名していました。(でも30年程前から男性の名前も使用されるようになったようです。)
ですが2000年1月1日からは台風の国際的な呼称として、それまでの英語名に代わってアジア名を用いることになったようです。
このアジア名は、米国とアジア各国で構成された日本ほか14カ国等が加盟した台風委員会によって定められます。
日本では台風は主に番号で呼ばれていますが、国際的には台風名で呼ばれることが多いです。
台風委員会の加盟国リスト
1)中国
2)香港
3)日本
4)ラオス
5)フィリピン
6)韓国
7)タイ
8)カンボジア(1972年)
9)マレーシア(1976年)
10)ベトナム(1979年)
11)マカオ(1993年)
12)北朝鮮(1993年)
13)シンガポール(1997年)
14)アメリカ合衆国(1998年)
1)から7)は設立当初の1968年からの加盟国及び地域で、8)から14)はその後加盟した国ならびに地域となります。
台風の名前と付け方
日本の気象庁では毎年1月1日から最も早く発生した台風を第1号とし、それ以降は台風の発生順に番号をつけています。
そしてもし台風1号が発生後一旦衰え熱帯低気圧になってその後再び台風になった場合は同じ1号となり番号は変わりません。
アジア名はというと、上記加盟国14カ国がそれぞれ10個ずつあらかじめ台風の名前を用意し、計140の名前がそれぞれ順番に名付けられているのです。
台風名リスト第1号はカンボジアが用意した「象」を意味する「ダムレイ」という名前です。
そこから台風の発生順に140個の名前を順番につけていき、140番目までいったら再び1番目の名前に戻るシステムになっているようです。
ですが、あまりに被害が大きかった台風に関しては、その名前を後の台風に使用しないよう変更することもあるそうです。
また、台風の発生場所によってはこの140以外の名前が付けられる場合もあるそうです。
名前のインパクトがすごい!
14カ国が出した名前の付け方が結構ユニークです。
雨の神、風神、雷の守護神、伝説の女神など神様の名前を意味するものや、強さや早さを意味する名前、人間の名前等があり、これらは普通なのですが。。。
「えっ?!これは???」という名前もチラホラあります。
例えば、
順番 | 命名した国と地域 | 呼名 | 片仮名読み | 意味 |
2 | 中国 | Haikui | ハイクイ | イソギンチャク |
16 | 中国 | Wukong | ウーコン | 悟空 |
21 | マカオ | Bebinca | バビンカ | ベビンカ(カスタードプリンの一種) |
26 | タイ | Mangkhut | マンクット | マンゴスチン |
53 | 韓国 | Neoguri | ノグリー | タヌキ |
69 | 米国 | Higos | ヒーゴス | チャモロ語の「イチジク」 |
97 | 米国 | Omais | オーマイス | パラオ語の「徘徊」 |
101 | 北朝鮮 | Mindulle | ミンドゥル | タンポポ |
124 | タイ | Kulap | クラー | バラ |
135 | ミクロネシア | Guchol | グチョル | ヤップ語の「ウコン」 |
「たんぽぽ」や「タヌキ」、「イソギンチャク」など台風とはほぼほぼ無関係のような名前があり面白いですよね。
ちなみに日本では実在する星座の名前から台風の名前を提供しているようです。
台風のアジア名一覧はこちらから。
まとめ
14カ国が集まりそれぞれ10の名前を提供し、順々に台風を命名しているんですね。
警戒や対策が必要で憂鬱な台風ですが、次の名前は何になるのかと調べたりすると、少しは嫌な台風も面白く感じられるかも?!
最後までお読み頂き感謝します♬
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